【足関節内反捻挫において、見逃されやすい遠位脛腓靭帯結合 とY靭帯を評価しよう】インターンTrからの質問 [ vol.005 ]
※フェイスブックページ「スポーツ傷害を動画で学ぶコミュニティ」より記事整理のために転載。
元記事「https://www.facebook.com/FlexTrainer/posts/923293487737284」
前回、足関節の内反捻挫において、前距腓靭帯や踵腓靭帯の評価はするけれど、結構他の損傷を見逃されているケースがあると記しました。
実際、インターントレーナーではありますが、見逃しているケースが近々で発生したので、その評価に関してです。
(1)遠位脛腓靭帯結合の評価
【遠位脛腓靭帯結合は、圧痛とテスト法で、二分靭帯の損傷は圧痛で見つける】
遠位脛腓靭帯結合は、まず写真の上の丸あたりの圧痛をしっかりとチェックします。
そして「外旋強制テスト」とか「クレーガーテスト」と呼ばれているテスト法も行います。
(写真のように、足関節に対し、背屈と外旋を強制する)
ですが急性期の場合、どの方向に動かしても痛いこともあるので、テスト法は急性期、後日の炎症消失後と数回行います。
遠位靭帯結合を損傷した時に、一番問題となってくるのは、復帰の制限となる荷重背屈時の痛みです。
そのため、ここの損傷を見逃してしまい、復帰近くなって強く荷重した時に発覚!!そこから慌てて対応・・・・なんてことになると目標復帰時期を大幅に修正せざるを得なくなります。
注意ですね!
(2)二分靭帯の評価
二分靭帯は主に圧痛で判断します。
場所は、写真の下の丸ですね。
距腿関節ではなく、二分靭帯のみに伸長ストレスが加わるように足部を動かしていく方法もありますが、圧痛の方が正確です。
ポイントは、前距腓靱帯よりも前方に痛みのピークが来る点です。
この損傷は、靭帯のみの損傷であればそれほど長引くこともなく軽症で終わることも多いのですが、やっかいなのがこの靱帯の付着部の骨折です。
踵骨前方突起という二分靭帯の踵骨側の付着部が、捻挫により骨折していることが有ります。
そうすると、足関節の動きではもちろん、荷重での痛みが中々消失しない・・・・・
となります。
この2つとも、損傷を見つけること自体はそれほど難しくないので(二分靭帯だけの損傷か、骨折もあるかはレントゲンが必要ですが)、まずはしっかりと何処が損傷したのかをわかるようになりたいですね!!